毎度お世話になっております、工藤です。
今回はお塔婆の製造工程について、少しご紹介させていただきます。
塔婆製造に関してまず初めに言える事は、完成までの工程がもの凄く多いです。
これは製材所から丸太を切って加工された山板の状態のものが当社に入ってきます。
そこから加工しやすいように選別をしたものがこちらになります。
ここからまず厚みと巾をそろえます。
厚みと巾に関しては全国どの業者様もだいたい同じで厚み9ミリ、巾75ミリくらいが一般的な塔婆の規格ですね。もちろんそれ以外の規格の塔婆も製造しております。
こちらは最新式の機械になり、厚みや巾も精密に加工できる、とても優れた機械です。その分、取り扱いが非常に難しく、専任のオペレーターが作業をしております。
その後、頭と足をつけていきます。
当社の塔婆は宝珠をイメージして作られており、足の部分も丸みを帯びて優しい雰囲気の塔婆になっております。
五輪刻みをつける機械です。
回転刃が訳がわからないくらい付いていますね(笑)こちらも塔婆一本の長さと五輪刻みの間隔のバランスを考え、きちんと調整してバランスが良くなるように刻みをつけていきます。
型が出来上がりました。
ここから表面の仕上げに入っていきます。
超仕上げカンナ刃で仕上げていきます。型をつくる加工に関してもそうですが、この削りの仕上げは非常に重要な工程の一つで、ここでは塔婆屋の技術の差が見えてくるかと思います。
書きづらい、筆が走らない、滲みやすくなる、筆が傷みやすい、など塔婆に書かれる方々のお悩みがここの差で違ってきます。
工程が多い理由もプラスチック品ではなく、木です。自然のものです。それぞれ一本一本モノが違います。それを一本一本、目で見て手で触り、五感を駆使して作業をし、精密に加工して最高の一本をつくることが塔婆屋としての当然の仕事かと思います。
寺院様が安心してお書きになられる塔婆をこれからも精一杯努めてまいります。
余談ですが、私、工藤。木を愛し、木に愛された男です。他の者には見えない木の目の流れを読み、すべての機械の能力を最大限に高めて取り扱う者として、すべて私にお任せくださいませ。
ではまた。